ソワレを待ちわびて

金曜日の夜、いつもより少しだけドレスアップして舞台を観に行く何とも言えないワクワクが大好きです。時々トニー賞作品を観劇にブロードウェイに行くので、現地のレポートもします。ミュージカル、歌舞伎、舞台を中心につれづれと。

カテゴリ:ミュージカル > ブロードウェイ

私がミュージカルについて熱く語っていると、
友人に「そもそもトニー賞って何?」と聞かれることがあります。
 
演劇界のトップアワード、「トニー賞」を説明するにあたって、
そもそもEGOTについて説明したほうが分かりやすいので、
こちらにまとめておきます。
 
EGOTとは、アメリカのショウビズ4大アワードの総称です。
 
Eはエミー賞、Gはグラミー賞、Oはオスカー(アカデミー賞)、Tがトニー賞ですね。
オードリー・ヘップバーン、ウーピー・ゴールドバーグなど、
全ての賞を受賞したことがある人を「EGOT」と呼ぶ時もあります。

エルトン・ジョンは残すところエミー賞を、
シンディ・ローパーはアカデミー賞をとれば、EGOT達成となります。
 
E(エミー賞)
エミー賞はざっくりいうと、テレビ番組に贈られる賞です。
対象部門の分類方法は様々で、
・放送時間による分類(プライムタイム、デイタイムなど)
・コンテンツ種別による分類(ドラマ、スポーツ、ニュース、ドキュメンタリーなど)
・その他、制作技術や放送機器・技術など
上記のような分類で各賞が贈られます。

トロフィーはこんな感じ。
EmmyAwardsTrophy

このトロフィーの女性像はエミーと呼ばれています。
元々、エミー賞はテレビ業界のエンジニアたちが
ブラウン管のことを「IMMY」と呼んでいたのが語源で、
このトロフィーに置かれた女性像もいつしか「エミー」と呼ばれるようになりました。
 
G(グラミー賞)
グラミー賞は楽曲クリエイターに贈られる賞です。
この賞は比較的日本でも認知されている賞ですね。
毎年趣向をこらした演出が話題になります。

・主要4部門(最優秀レコード賞 / 最優秀アルバム賞 / 最優秀楽曲賞 / 最優秀新人賞)
・音楽ジャンルでの分類(ポップ、トラディショナル、ロック、R&Bなど)
・その他、映像音楽や作詞作曲、製作技術者など
上記のような分類で各賞が贈られます。

トロフィーはこんな感じ。蓄音機の形を模したものです。
GrammyTrophy

O(オスカー/アカデミー賞)
オスカーはアカデミー賞のことです。
この賞が一番日本で認知度が高い賞なのかなと思います。
みなさんご存知の映画界の最高峰アワードで、
トロフィーは「オスカー像」と呼ばれるので、
「オスカー賞」と呼ばれることもあります。

・作品を対象とした賞(作品賞、短編アニメ賞、長編ドキュメンタリー賞など)
・キャストを対象とした賞(主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞など)
・スタッフを対象とした賞(監督賞、美術賞、衣装デザイン賞など)
上記の分類で賞が贈られます。

トロフィーはこんな感じ。
いわずと知れた「オスカーさん」です。
どうしてこの男性像のことをオスカーと呼ぶようになったのかは諸説あります。
OscarTrophy

T(トニー賞)

トニー賞は演劇&ミュージカル作品に贈られる賞です。

基本的に対象期間にブロードウェイで上演されたものが対象ですが、
過去にはD.C.アリーナステージ(1976)、
La Jolla Playhouse(1993)、アトランタのアライアンスシアター(2007年)など、
ブロードウェイ外で上演された作品も受賞しています。

2017年のトニー賞については、こちらにまとめておきました。

日本での認知度はあまり高くないのですが、
アメリカではとても権威ある賞です。

舞台出身の基礎ができていないと、映画もドラマもできないよね?
という考え方が日本より強いかもしれません。

2016年、アカデミー賞の演技部門の候補者(受賞者ではなく!)が全て白人でしたが、
対照的にトニー賞では黒人系、ヒスパニック系、アジア系の俳優が
多くノミネート&受賞するので、比較的フェアな賞であるというイメージが強くなりました。

・作品を対象とした賞(演劇作品賞、ミュージカル作品賞、リバイバル作品賞など)
・キャストを対象とした賞(演劇主演男優賞、演劇主演女優賞など)
・スタッフを対象とした賞(脚本賞、オリジナル楽曲賞、振付賞など)
上記の分類で賞が贈られます。

トロフィーはこんな感じ。
中央に配置された円形のメダルには、片面にドラマ・マスクが、
もう片面には第二次世界大戦中にアメリカの各都市で軍人にエンターテインメントを提供し、
今の演劇の原型をつくったアメリカン・シアター・ウィングの
共同設立者であるアントワネット・ペリーのイメージが刻まれています。
彼女のニックネームがトニーだったので、トニー賞という名前になったわけです。
 
TonyTrophy

最後に
いかがでしたか?
数多くある作品の中で、エッセンスだけを知ることができるのがアワードのいいところ。
エンターテイメントは生活に絶対必要なものではありませんが、
だからこそ、人生に彩りを添えてくれるものでもあります。
みなさんが素敵な作品に出会えますように。
 
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遅ればせながら、2017年トニー賞の総括をまとめました。
トニー賞概要についてはこちらの記事をご参照ください。
 
演劇とミュージカルを対象に24部門の頂点を決定するトニー賞。
2017年は、2016年4月29日〜2017年4月27日に上演された作品が対象です。
約850人の演劇関係者の投票によって決定した受賞者は下部にまとめておきました。
 
2016年はハミルトン一強という感じでしたが、
2017年(特に作品賞!)は、どのメディアの予想も割れる混戦模様で、
素晴らしい作品が多く生まれた豊作の年でした!
 
印象的だったのは、Dear Evan Hansenの楽曲を作ったPasek&Paulがオリジナル楽曲賞を受賞したこと。
既にLA LA LANDでオスカーを受賞している二人は今年だけで2アワードを制覇したことになります。
業界をまたいで、才能を発揮してくれました。
 
そう考えると、ミュージカル映画の金字塔「サウンド・オブ・ミュージック」もブロードウェイでうまれ、1960年トニー賞で5部門受賞し、その後1965年に映画化されたものだし、「レ・ミゼラブル」も1987年にトニー賞8部門受賞し、映画化されて広く知られる作品ですよね。
 
2017年ノミネート作品の特徴としてはシリアスな事象を切り取った社会派作品が多かった印象です。
The Book of Mormonのような笑いに走りきった作品でもなく、
2016年のハミルトン旋風のような音楽ありきな作品でもない。
ただ現代を生きる一般市民を描き、そして、明日自分はどう生きていくか?
と問われているようなそんな作品が多かったです。

第41回トニー賞2017年 受賞作品および受賞者(主要部門のみ抜粋)
【ミュージカル部門】
ミュージカル作品賞:『Dear Evan Hansen
ミュージカル・リバイバル作品賞:『Hello, Dolly!
ミュージカル主演男優賞:ベン・プラット(『Dear Evan Hansen』)
ミュージカル主演女優賞:ベット・ミドラー(『Hello, Dolly!』)
ミュージカル助演男優賞:ギャヴィン・クリール(『Hello, Dolly!』)
ミュージカル助演女優賞:レイチェル・ベイ・ジョーンズ(『Dear Evan Hansen』)
ミュージカル演出賞:クリストファー・アシュリー(『Come From Away』)
ミュージカル脚本賞:スティーヴン・レヴェンソン(『Dear Evan Hansen』)
ミュージカル装置デザイン賞:ミミ・リエン(『Natasha, Pierre&The Great Comet of 1812』)
ミュージカル衣装デザイン賞:サント・ロカスト(『Hello, Dolly!』)
ミュージカル照明デザイン賞:ブラッドリー・キング(『Natasha, Pierre&The Great Comet of 1812』)
 
【演劇部門】
演劇作品賞:『Oslo』
演劇リバイバル作品賞:『Jitney』
演劇主演男優賞:ケヴィン・クライン(『Present Laughter』)
演劇主演女優賞:ローリー・メトカーフ(『人形の家 パート2』)
演劇助演男優賞:マイケル・アロノフ(『Oslo』)
演劇助演女優賞:シンシア・ニクソン(『子狐たち』)
演劇演出賞:レベッカ・タイシュマン(『Indecent』)
演劇装置デザイン賞:ナイジェル・フック(『The Play That Goes Wrong』)
演劇衣装デザイン賞:ジェーン・グリーンウッド(『子狐たち』)
演劇照明デザイン賞:クリストファー・エイカーリンド(『Indecent』)
 
【ミュージカル・演劇 共通部門】
振付賞:アンディ・ブランケンビューラー(『Band Stand』)
編曲賞:アレックス・ラカモア(『Dear Evan Hansen』)
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COME FROM AWAYを見てきました!それも9月12日に(笑)
COMEFROMAWAY

2017年トニー賞作品賞の有力候補の一つだったこの作品。
Dear Evan HansenとGroundhog Day、そしてこのCome From Awayの3つは絶対観るって決めてました。

ちょっと話は逸れますが、2017年のトニー賞は本当に面白かったですね。
昨年2016年は発表前から「ハミルトン/Hamilton」一強でしょ、って空気がムンムンでしたが、今年は発表まで分からない、それだけ豊作だった。という嬉しい悲鳴です。

残念ながら、Dear Evan Hansenに負けてしまいましたが、正直、どちらも観た私にとっては、僅差でCOME FROM AWAYかもなという位、素晴らしかったです。

2001年9月11日のアメリカ同時多発テロの際に起きた実話を基に描かれた作品なのですが、まずは簡単なあらすじを。

9.11にニューヨークに着陸予定だった38機の飛行機が、急遽、カナダのガンダー空港に緊急着陸しました。国や宗教、赤ちゃんから老人まで、それぞれ違う背景をもった6,600人の乗客を、人口9,000人の小さな街の市民が総出になって彼らの生活をサポートします。宿泊場所はもちろん、電話を貸したり、車を出す、おむつを用意する、コーシャミール(宗教食)を提供する、NYCで消防士をする息子と連絡がとれず落ち込む女性に寄り添う、など、乗客がアメリカに向けて出発できるまでの5日間に起こった様々な物語を描きます。

おすすめポイントは以下の3つ。

1. 演出が面白い
とにもかくにも、演出が素晴らしい。
主役を置かないアンサンブルミュージカルなのですが、舞台転換や衣装替えなどもなく、スカーフやマイクなど役者がポケットに入れられるようなちょっとした小道具、顔の表情、演技などで、100人を超える登場人物を、12人の役者が演じ分けており、新しいミュージカルの形が生まれた作品と言っても過言ではないと思います。これは後述しますが、COME FROM AWAYの根本でもある「国も宗教も関係なく支え合った事実を淡々と伝える」という事をより強調させる演出だと思います。
 
少し中だるみしそうな、アンサンブルミュージカルの形をとりながらも、ストーリー展開のテンポも良く、「幕間なし/1時間40分の1本勝負」というハリウッド映画のような手法をとっているところも面白いです。

2. 私のアメリカの一番好きなところが詰まっている
「アメリカっぽい」がまず一番の感想でした。
9・11テロって、遠い日本に住む私にとっても衝撃的な事件だったわけで、日本人の私には理解が及ばないレベルで国民みんなが傷ついてると思うんですよね。
それをこの数年でミュージカルにして提供してしまうその環境とか国民感覚が素晴らしいな、と。
もし日本だったら、まだアンタッチャブルな空気が流れてる期間ではないかな、と。
色々配慮をした結果、惨劇として描いてしまいそうなこの題材を、前向きな気持ちで終わらせています。

文化や宗教が違うことで人が人を傷つけているその同じ時間に、違う場所で、文化や宗教を超えて人を癒している人たちがいた、そのことを淡々と事実として紡ぐことで大きなメッセージを生んでいる素晴らしい作品だと思います。

3. 主役がないことで伝わることがある
やはり主役がない、というのは観客の入り込みが薄くなってしまいがちです。
ただ前述の通り、文化や宗教を超えて、全て人間は人間であるというメッセージを理解するには誰かの目線で伝えてはダメなんだろうなと感じました。

平和が当たり前ではなくなったこの時代に「他者を理解し、受け入れることの大切さ」を思い出させてくれる、そんな作品でした。

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大ヒットブロードウェイミュージカル「ディア エヴァン ハンセン」の脚本を書き下ろしたスティーブン・レヴェンソンも、作品と同じく、2017年トニー賞ミュージカル脚本賞を受賞しました。
Stevenlevenson

このミュージカルはとにかく発想というか設定が面白いと思ったので、どういうところから着想を得たのか気になって調べてみたところ、彼が設定から決めて書き下ろした作品というわけではないようです。
 
作曲家のPasek&PaulのBenj Pasekが高校生時代、同級生をドラッグの摂取過多によって亡くし、その時の残された生徒たちの喪失感や自身が感じたことを作品に落とし込んでいったものだそうです。
 
Benjがこれを劇作品に仕上げていく過程で、劇作家が必要だということになり、多数の作品をみた中で、スティーブン・レヴェンソンにオファーをし、本づくりが始まります。それは並大抵の作業ではなく、登場キャラクターやエピソードなど、それこそ命を削るように約5年もの間、様々なアイデアを出しては消し、出しては消し、この作品が仕上がっていきます。
 
人の心を動かすものは「原体験」に基づいたものだ、という話はよく聞きますが、この作品もそうだったんだなと改めて思いました。
 
Steven Levensonはミュージカル作品としては、これが処女作となるわけで、一部ではFirst Luckだと揶揄する人もいますが、元々大ヒットドラマ、「Masters of SEX」の脚本も手がけた作家さんです。
 
ロングランヒットとなったミュージカル作品The Book of MORMONも、風刺アニメSouth Parkを作ったトレイ・パーカー(Trey Parker)&マット・ストーン(Matthew Stone)によって作られたように、ブロードウェイに別のエンタメ業界の新たな血を入れることで、化学反応が起こるという事例がまた一つ増えましたね。(余談ですが、Dear Evan Hansenで一躍スターになった主演男優ベン・プラットも過去、The Book of MORMONに出演しています。)
SouthPark

とにかく作品は面白いので、ぜひ観ていただきたいです。
簡単なあらすじや感想はこちらから。
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Pasek and Paulが作詞作曲し、ベン・プラットが歌い上げるDear Evan Hansenの「Waving Through a Window」を私なりに和訳しました。wavingthroughawiondow

作中におけるこの曲の素晴らしさはこちらの記事にまとめました。
 
この曲は節回しがクセになるメロディラインで、節と節の間で、前節の最後の音に次節の頭の主語をぶっこんでいることで「寂しい俺」がより強調される曲調になっています。
 
最後の盛り上がりで、
When you're falling in a forest and there's nobody around
Do you ever really crash, or even make a sound 
を4回繰り返すところがあるのですが、その自問自答っぷりを和訳するのは苦労しました(笑)一番の聴きどころなので、ぜひ!

"Waving Through a Window" from the DEAR EVAN HANSEN Original Broadway Cast Recording

 
I've learned to slam on the brake
僕はブレーキを踏むことを学んだんだ
Before I even turn the key, Before I make the mistake
鍵を回す前に、失敗する前に、
Before I lead with the worst of me
そして最悪な自分になる前に
Give them no reason to stare
じろじろ見られる理由をつくるな
No slipping up if you slip away
試合にでなければ、負けることもない
So I got nothing to share
だから伝えることもなければ、
No, I got nothing to say
言いたいこともない
 
Step out, step out of the sun
太陽から逃げろ
If you keep getting burned
焼き尽くされるぐらいなら
Step out, step out of the sun
太陽から逃げるんだ
Because you've learned, because you've learned
もう十分に学んだだろ?そう、君はもう学んでるはずなんだ
 
On the outside, always looking in
いつも外から眺めてた
Will I ever be more than I've always been?
いつかこの状態を打破できるのか?って。
'Cause I'm tap, tap, tapping on the glass
だってガラスを叩き続けてるんだから
I'm waving through a window
窓越しに手をふり続けて
I try to speak, but nobody can hear
話しかけてみるけど、誰にも聞こえていない
So I wait around for an answer to appear
だから答えがでるまで、無意味に周りをうろついてみる
While I'm watch, watch, watching people pass
行き交う人をただ見ながら
I'm waving through a window, oh
窓越しに手をふり続ける
Can anybody see, is anybody waving back at me?
誰かいませんか?誰も手を振り返してくれないの?
We start with stars in our eyes
みんな生まれた時は目を輝かせて
We start believing that we belong
居場所があると信じてるんだ
But every sun doesn't rise
でも太陽は不平等に光を照らして
And no one tells you where you went wrong
どこで間違ったのか教えてくれる人は誰もいない
Step out, step out of the sun
太陽から逃げろ
If you keep getting burned
焼き尽くされるぐらいなら
Step out, step out of the sun
太陽から逃げるんだ
Because you've learned, because you've learned
もう十分に学んだだろ?そう、君はもう学んでるはずなんだ
 
On the outside, always looking in
いつも外から眺めてた
Will I ever be more than I've always been?
いつかこの状態を打破できるのか?って。
'Cause I'm tap, tap, tapping on the glass
だってガラスを叩き続けてるんだから
Waving through a window
窓越しに手をふり続けて
I try to speak, but nobody can hear
話しかけてみるけど、誰にも聞こえていない
So I wait around for an answer to appear
だから答えがでるまで、無意味に周りをうろついてみる
While I'm watch, watch, watching people pass
行き交う人をただ見ながら
Waving through a window, oh
窓越しに手をふり続ける
Can anybody see, is anybody waving?
誰かいませんか?手を振り返してよ?
 
When you're falling in a forest and there's nobody around
木から落ちた時、周りに誰もいない
Do you ever really crash, or even make a sound?
それは本当に落ちたと言えるのか?その時音は鳴ったと言えるのか?
When you're falling in a forest and there's nobody around
君は木から落ちたんだ、でもやっぱり周りに誰もいなかったらさ、
Do you ever really crash, or even make a sound?
それって落ちたって言えないよね?音が鳴ったと言えないよね?
When you're falling in a forest and there's nobody around
木から落ちても、誰も気づける状況にないってことはさ、
Do you ever really crash, or even make a sound?
それは落ちてないってことじゃない?音も鳴ってないんじゃない?
When you're falling in a forest and there's nobody around
誰もいない場所で木から落ちて音が鳴ったって君が主張したところで、
Do you ever really crash, or even make a sound?
それは落ちたことにもならないし、音は鳴ってないってことになるんだよ?
Did I even make a sound?
僕は本当に音をたてたのか?
Did I even make a sound?
僕は本当に音をたてているのか?
It's like I never made a sound
多分、僕は今まで一度だって音をたてていないんだろう
Will I ever make a sound?
いつかちゃんと音をたてることができるんだろうか?
 
On the outside, always looking in
いつも外からただ眺めていた
Will I ever be more than I've always been?
いつかこの状況を打破できるんだろうか?って。
'Cause I'm tap, tap, tapping on the glass
だってずっとガラスを叩いてるんだよ?
Waving through a window
ガラス越しに手をふり続けて、
I try to speak, but nobody can hear
ガラス越しに話しかけてみても、誰にも聞こえない
So I wait around for an answer to appear
答えがでるまで、中に入ることはなく、外をうろうろしてるだけ
While I'm watch, watch, watching people pass
行き交う人をただ眺めているだけ
Waving through a window, oh
窓越しに手をふる
Can anybody see, is anybody waving back at me?
誰も気づいてくれないの?誰もふり返してくれないの?
Is anybody waving?
誰かいないの?
Waving, waving...
そう、僕はただ手をふり続ける、ふり続けている。
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やっと観てきました、Dear Evan Hansen。
DearEvanHansenPlaybill
 
結論から言うと最高です。 
 
「SNSが題材の一つとして使われていること」と「若年層に人気」という二つの事実に相関性をもたせて紹介しているメディアが多いのですが、この作品の根本にあるのは「孤独とは何か」という、年齢性別を超えた壮大な問いであり、社会と繋がっている限り、誰もがもつモヤモヤした痛みや鬱屈した感情をえぐりだした作品なので、全ての人が自分の環境に置き換えて感じとれる何かがあるはずです。ブロードウェイまで行かれたら、是非観ていただきたいです。
 
おすすめポイントは以下の5つ
 
1. 設定がおもしろい
(なるべくネタバレしないように書いてます)
コミュニケーションが苦手で社会不安を抱える17歳の男子高校生、エヴァンが主人公。セラピーの一環で自分宛てに書いた手紙を学校で印刷していると、同じ高校に通う登校拒否生徒のコナー(こちらはドラッグ常習者)が自分のところまで持ってきてくれます。彼はプリンターの近くにいたんでしょうね。そこでちょっとした行き違いが起こり、コナーを怒らせてしまい、彼は帰ってしまいます。後日、コナーの両親が「エヴァンに会いたい」と学校を訪れ、コナーが自殺をしてしまったことをエヴァンに伝えます。「どうして僕に会いに来たのか」と聞くと、「息子のポケットにあなた宛ての手紙が入っていたのよ」と。あの日、怒って帰ってしまったコナーは、そのまま手紙を持って帰ってしまっていたのです。ドラッグに手を染め、両親ともろくに口を聞かない息子にも友達がいたと信じ、そして死んだ後でも息子のことを知りたいと願う、そんな両親に対し、本当のことを言いだせず、悲しんでいる両親を喜ばせたいという気持ちで、「コナーはこんないいやつだった、あんなとこにも行ったし、こんな話で盛り上がったんだ」などと嘘の思い出を作り上げてしまいます。
 
その日を境に、コナーの両親はエヴァンのことを息子の代わりのように可愛がってくれます。母子家庭で寂しく育ったエヴァンはこの幸せに段々執着心を感じ始めます。そして嘘を重ねるたびに、「自殺をしてしまった青年を支えた唯一の友人」として、雪だるま式にSNSで美談として伝えられ、大きな社会現象になっていきます。引くに引けない状況になってしまったエヴァン。嘘はばれるのか?そしてエヴァンはどうやってこの危機を乗り越えるのか?
 
自分宛ての手紙がきっかけなので、タイトルが「Dear Evan Hansen」なのですが、この物語は「自分を見つめ直すために書いた自分宛ての手紙」を発端に、「嘘の自分を作り上げていって、本当の自分に向き合えなくなり、そこから抜け出せなくなっていく」そんな話です。

2. 今、一番、旬なブロードウェイミュージカル
2017年のトニー賞は完全に「Dear Evan Hansen」と主演の「Ben Platt」のものだったと言っても過言ではありません。ただ評価されているのがミュージカル界だけじゃないというのがポイント。
 
かつて1990年代のニューヨーク・イーストヴィレッジを舞台に、エイズ、ドラッグ、貧困、LGBTなど、若者の社会問題を描いた「RENT」がそうであったように、普段ブロードウェイで舞台を観る機会のなかったSNS世代の若者たちの間で大きなムーブメントになっており、チケット価格が高騰しているにも関わらず、劇場は若者で溢れかえっていました。
 
Youtubeには大量の二次創作物が生まれており、ブロードウェイの間口を広げる作品となっています。

Sincerely, Me | Dear Evan Hansen | Animatic/Storyboard


sincerely me (but it's trash)


主演のベン・プラットはトニー賞を受賞した時、こんなコメントを残しました。
"Don’t waste any time trying to be anyone but yourself, because the things that make you strange are the things that make you powerful."

「自分以外の何者かになろうとすることに時間を費やさないで。あなたを人と違った、一風変わった人にしているその要素は、あなたを強くしてくれるものだから。」
 
3. 孤独とは何か、ということを改めて考えさせてくれる
この作品は「SNS世代の若者」だけではなく、全ての世代を超えて「孤独とは何か?」を考えるきっかけを与えてくれます。
 
人が孤独を感じる瞬間は、人里離れた山奥で一人で暮らすことではなく、「認めてもらえない」「会話が成り立たない」「もっている前提情報が違う」など、人とのコミュニケーションの中で生まれるものなんだ、ということを自分の人生の様々なシーンを思い返しながら確認できる、そんな作品です。
 
私はこの作品を通して「自分が過去に感じた孤独」と「自分は気づかなかったけど、今思うとあの人に感じさせていただろう孤独」の両方を反芻しました。
 
4. Pasek and Paul の紡ぐ楽曲
Pasek and Paulと言われてもピンとこない方もいらっしゃるかと思いますが、2016年に公開されて、大ヒットを記録したミュージカル風映画「ラ・ラ・ランド」の「City of Stars」でオスカー&ゴールデングローブ賞を、そしてこの「Dear Evan Hansen」でトニー賞のベストスコア賞を受賞するという、偉業を成しました。また2019年公開予定のガイ・リッチーによる実写版「アラジン」の作曲チームにこの二人は参加が決定しています。この二人についてはこちらに詳細を書きました。
 
エヴァンハンセンの楽曲はポップでキャッチーなメロディが多く、前述の通り、若者たちは二次作品を作りまくっています。一般的なミュージカル曲はストーリーが前提となって、その作品の中で活きてくるものが多いのですが、彼らの楽曲はそれ単体でもポップソングとして成立しているのが面白いところ。個人的には全楽曲をご紹介したいところですが、その中でもどれかと言われれば、この作品の背骨となる曲、「Waving Through a Window」です。和訳もしてみましたので、ご興味のある方はこちらもぜひ。
 
「Dear Evan Hansen」は、哲学者ジョージ・バークレーの研究にある「木が森に落ちて、誰もその音を聞くことができないなら、その音は存在したと言えるのか?」という観察や知覚に関する質問を提起する哲学的思考実験をもとに、人間の孤独についての考察が紡がれています。主役のエヴァン・ハンセンがギプスで登場する視認できる事象(木から落ちて骨折したんだけど、クラスメイトも母親も無反応)と、声をあげて自分が主張したところで誰も意に介さないだろうという諦めにも似た心象で生活していること、をリンクさせて表現しているのです。

5. ブロードウェイのニュースター「ベン・プラット」
この人なしではこの作品は語れません。2017年トニー賞で主演男優賞を獲得したニュースター、ベン・プラット。新星のように現れたように見える彼ですが、実はキャリアは長く、9歳の時に初舞台を踏んでいます。そしてThe Book of Mormonでエルダー・カニングハム役を演じていますが、その時はそこまで話題の俳優さんにはなってませんでしたね。
 
ベン・プラットがもつ演技と歌唱を両輪で動かせる才能が、この作品で化学反応を起こして、花開いたといった感じでしょうか。
彼についてもこの記事で詳しくまとめておきました。

最後に
この作品は脚本、設定、楽曲、演者、全てが素晴らしいので、ブロードウェイに足を運ぶ価値のある作品です。主役のエヴァン・ハンセンだけでなく、彼をシングルマザーで育て、彼に孤独を感じさせている母親、自殺したコナーの両親、彼を取り囲むリア充を気取っている友人たち、出演する全ての役柄がそれぞれ孤独を感じていて、孤独の連鎖とそれぞれの向き合い方があり、観客全員が置かれている環境や経験によって、感じ取る部分が違うだろうこの作品を観て、いろんな方と語り合いたいです。
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ベット・ミドラーが71歳にして、ブロードウェイ初主演を果たした「ハロー・ドーリー!」。
HelloDolly

2017年6月11日、彼女がトニー賞のミュージカル主演女優賞を手にした、というニュースは本当に嬉しく、全ての年齢を言い訳に新しい何かにチャレンジしていない私も含めた大人たちを奮い立たせるニュースでした。
 
ベット・ミドラーは、薬物中毒で死してなお女性ロックスターのカリスマとなったジャニス・ジョプリンをモデルにした映画「ローズ」でゴールデングローブ主演女優賞を、またその主題歌でグラミー賞を受賞したシネマスターとして有名な方。受賞歴でいえば、ゴールデン・グローブ賞4回、グラミー賞3回、エミー賞3回という、大御所中の大御所。そんな彼女が御歳71歳にしてブロードウェイの主演にチャレンジし、トニー賞に初ノミネートされたわけです。

 
NYCを闊歩する評論家たちの下馬評でも、ミュージカル主演女優賞は彼女で決まりだろうとコメントを出しまくるプレッシャーの中、見事勝ち取りました。
 
ハロー・ドーリー!は1964年にキャロル・チャニング(Carol Channing)により初上演された作品で、2017年はリバイバル作品賞も含めた4部門で受賞を果たしているわけですが、実は元々、キャロルではなく、ブロードウェイの女王、エセル・マーマン(Ethel Merman)に当て書きされた曲なんです。
 
結果、キャロルが演じるわけですが、これが大当たり。彼女のようなコメディカルなドーリーは今後復活することは難しいだろうと言われていた、この難役をベット・ミドラーが見事に復活させた(人によってはキャロルよりもドーリーのキャラクターを浮き彫りにした!と絶賛)とブロードウェイを大興奮の渦にしているのです。
carolchanning

チケットの印刷が追いつかない!ReSaleサイトでチケットが高騰している!と大騒ぎのこちらの演目。実は何日か代打でドナ・マーフィー(Donna Murphy)が主演の日があったものの、その日はチケットが売れ残るという事態になったそうです。ドナも「王様と私」でトニー賞をとったような有名女優なのにです。それぐらいベット・ミドラーありきの作品になっているハロー・ドーリー。
 
今回のNYC訪問でどうしてもスケジュールがはまらず、行けなかったのが悔やまれる。。。ベットが出演している回を必ず、近日、観に行きたいと思います!
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エヴァ・ノブルザダを知っていますか?
2017年トニー賞でミュージカル主演女優賞にノミネートされたニュースター、エヴァちゃん。
eva_misssaigon

高校在学中にミュージカルコンクールで見出され、そのままミス・サイゴンの主演に大抜擢。
プロデビュー作品でそのままトニー賞ノミネートされるという逸材。

eva-noblezada-tony-awards-2017

どうしても彼女の演技を一目見たくて、行ってきました、ブロードウェイ。
MISSsaigon
 
一発でトニーにノミネートされるってことは、まずは圧倒的な歌唱力か何かがあるんだろう、と勝手に思い込んで臨んでみました。が、もちろん歌はうまい。うまいけど、どちらかというと演技派といった印象です。
 
逆にその年齢(2017年ノミネートされた年齢は21歳!)で、戦中戦後に、我が子を抱き、守るために殺人を犯し、その子の未来を築くために自死を選ぶ母。こんなにも難しい役を作り込めるなんて、末恐ろしさしか感じませんでした。
 
私は張り切って前列に席をとったので、全く気になりませんでしたが、他の方に聞いてみると、少し後列のほうだと声量が気になるそうです。ただ、さすが若いので、舞台を重ねるごとに改善されているという噂も。この記事を公開するころには、全然気にならない可能性のほうが高いと思います。
 
ミュージカル俳優の井上芳雄さんは彼女の歌い方を絶賛してましたね。「あんな上手な口の開け方(歌い方)をしてたら、ノド絶対潰さないでしょ」って。ここからは私見ですが、歌い方が上手い分(頑張らなくても音程がキマる)、自然に表現に集中できるから演技が際立つのかなぁと。ぜひ、成長著しい彼女を生で観ていただきたいです!
 


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毎年のトニー賞の楽しみといえば、その年、話題になった作品の生パフォーマンス!
   
舞台装置だけで1作品あたり1000万円かかるとも言われています。
それを毎年約10作品上演するのですから、豪華ですね。
  
客席側にドレスアップして座っている候補者が、パフォーマーとしてもステージに立つので、出演者は忙しそうですが、視聴者としては受賞発表と同じくらい楽しみな時間です。
  
2017年は以下の9作品が演じられました。(英タイトルアルファベット順)

バンドスタンド(BAND STAND)
ベスト振付賞を受賞したバンドスタンド。退役軍人がスイングバンドを組むという設定のお話で、出演者自身が楽器を演奏し、歌にダンスに、と非常に華やかな作品です。リチャード・オベラッカー(ラスベガスで上演されているシルク・ドゥ・ソレイユの「KA(カー)」のミュージカル・ディレクター)が全ての楽曲を書き下ろしたことでも話題となりました。
 
BANDSTAND (Broadway) - "Nobody" [LIVE @ GMA]


カム・フロム・アウェイ(Come From Away)
9.11、NYに着陸予定だった38機の飛行機が、急遽カナダにある小さな街に緊急着陸した際の実話をもとにした作品。100人を超える役数を、舞台演出や衣装替えなどもなく、12人の役者が演じ分け、主役を置かず、アンサンブルミュージカルの新しい形としても話題になり、ベスト演劇演出賞を受賞しました。(詳細はこちら)トニー賞では、代表的な「WELCOME TO THE ROCK」を上演。

Come From Away: "Welcome to the Rock"


ディア・エヴァン・ハンセン(Dear Evan Hansen)
ベストミュージカル賞を含めた6部門で受賞した本作品。
トニー賞でのパフォーマンスは、当然のことながら、主演のベン・プラットが歌い上げる「Waving Through a Window」を上演しました。この作品については好きすぎて、いろいろ記事を書いているので、こちらにまとめておきました!

Dear Evan Hansen: "Waving Through a Window"


ファルセットス(Falsettos)
1992年にブロードウェイで初演されたリバイバル作品。2017年はリバイバル作品賞を含め、5部門でノミネートされました。
1970年代、まだLGBTやエイズというものが認識されていなかった頃、ゲイに目覚めた父親が彼氏と駆け落ち。母親は相談していた精神科医と再婚、近所にはレズビアンカップルが住んでいるという異色な環境の中で成長する少年が主人公。父親の彼氏にも少し慣れてなつき始めた矢先に、彼がエイズにかかっていることがわかります。様々な愛の形を目で見て、心で感じながら、多様性を受け入れていく少年のお話です。トニー賞では2幕のはじまりの曲「A DAY IN FALSETTOLAND」が上演されました。

a day in falsettoland tony awards but it's my fav parts


恋はデジャ・ヴ(Groundhog Day)
1993年に公開された人気映画の舞台ミュージカル版で、7部門でノミネートされました。
傲慢なお天気キャスターが何度夜を超えても同じ日に戻ってしまうという物語。
どうせ過去に戻って悪さを帳消しに出来るし、未来を知っている彼は、様々な悪事をはたらいたり、上手に女性を口説きますが、気になっている女性プロデューサーRitaとの仲だけはどうしてもうまくいきません。何度も過去に帰るうちに、死ぬことすら許されない恐怖に怯える彼がとった行動とは?!
実際にブロードウェイまで足を運んで観てきましたが、
Dear Evan Hansenベン・プラットと最後まで主演男優賞を争ったアンディ・カールが、歌が異常にうまく、かつ「お調子者のモテ男」を絶妙に演じていて、楽しい作品でした。ミュージカルの王道をいくファンタジックコメディです。トニー賞では「Seeing You」を上演してくれました。

Show Clips: GROUNDHOG DAY starring Andy Karl


ハロー・ドーリー!(Hello,Dolly!)
今回で4度目のリバイバルとなりました。仲人業を営むドーリーが、仕事にかこつけて自分を売り込んで再婚を目論むミュージカルコメディで、往年の大スター、ベット・ミドラーがブロードウェイ・ミュージカル初主演で、ミュージカル主演女優賞を受賞したことでも話題に。(詳しくはこちら
ブロードウェイ作品としては非常に珍しく、メディア向けの素材として提供された舞台宣伝写真は1枚だけという強気なプロモーション。それにも関わらず、チケットは連日ソールドアウトの大盛況。最前列の価格がなんと$750まであがりました。
動画の制限が非常に厳格なので、ベット・ミドラーのものは見当たらず、過去のもののハイライトを引っ張ってきました。

Hello Dolly! (show highlights)


ミス・サイゴン(Miss Saigon)
ベストリバイバルミュージカル賞と主演女優賞でノミネートされたミス・サイゴン。
ベトナム戦争のあと、帰国してしまったアメリカ兵の子を出産したキム。米兵の彼がいつか迎えに来てくれると信じて待つ彼女のもとに、元婚約者であるベトナム軍人が訪れ、息子を殺そうとするところを止めようとして殺してしまうシーンで歌われる「THIS IS THE HOUR」と「I'D GIVE MY LIFE FOR YOU」を上演しました。
若干21歳でブロードウェイに新星のごとく現れた女優エヴァ・ノブルザダが、命をかけて息子を守る母親の執念と決意を力強く演じていました。
 
Miss Saigon  - "I'd Give My Life For You"


グレート・コメット(Natasha, Pierre & The Great Comet of 1812)
2017年、最多となる12部門にノミネートされた作品です。
レフ・トルストイによる大河歴史小説「戦争と平和」をポップオペラミュージカルに仕立てた作品。
ステージが劇場全体の中心にあり、会場全体を演出に使った、今流行のイマーシブプレゼンテーション(観客巻き込み型コンテンツ)となっており、この作品のために劇場を改築して臨んだことでも話題です。
主演は歌手のジョシュ・グローバンがつとめ、歌唱力だけでなく、演技力でも評価されました。
(実はジョシュ・グローバンは歌手になる前、高校生時代に屋根の裏のヴァイオリン弾きでミュージカル主演をつとめているので、演技もできるのです)
トニー賞のパフォーマンスはメドレーを上演しました。

The Great Comet - 2017 Broadway Trailer


Josh Groban in Fiddler On The Roof

ウォー・ペイント(War Paint)
世界中の女性を魅了する化粧品ブランド「ヘレナ・ルビンスタイン(Helena Rubinstein)」と「エリザベス・アーデン(Elizabeth Arden)」を創設した二人の女性の物語。二人は熾烈なマーケティング戦略を打ち続けるライバルである一方、あまり裕福でない生い立ちで、まだまだビジネスの世界に女性が少ない時代に女性であるがゆえの世間からのバッシングを受けるという共通点をもちます。多くを犠牲にして事業を成功させていく二人の人生を丁寧に描く作品です。裏方はTeam Grey Gardens(
作曲: Scott Frankel, 作詞: Michael Korie, 脚本: Doug Wright and 演出: Michael Grief )と盤石な体制で、ヘレナを演じるパティ・ルポーンとエリザベスを演じるクリスティン・エバーソールがともにミュージカル主演女優賞でノミネートされました。二人ともトニー賞を2回受賞している大女優で、この二人のデュエットとソロが、目白押しという豪華な演出も話題になりました。トニー賞では「Face to Face」という曲目を上演しました。

Show Clips - WAR PAINT, Starring Patti LuPone and Christine Ebersole



最後に
いかがでしたか?ブロードウェイに行って、観てみたい作品に出会えましたか?
1年に1度のブロードウェイのお祭りでもあり、アカデミーやグラミーよりも、人種や性別に関係なくチャンスのある権威ある賞と言われているトニー賞。
ぜひ一度、NYCに足を運ぶ価値、ありますよ!

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2017年、映画界とミュージカル界を席巻した二人といえば、このベンジ・パセック&ジャスティン・ポール。Pasek and Paulとしてセットアップして語られるこの二人。
BenjPasek_JustinPaul_tonyawards
二人はミシガン大学の新入生時分から一緒に音楽制作活動を始め、ともに2016年にミュージカル演劇プログラムを卒業しています。名門として多くの卒業生をブロードウェイに輩出していますが、この二人もそうだったんですねー。通常、パセックが歌詞を執筆し、ポールが作曲することが多いようですが、彼らは合作としてクレジットを表記する方針をとっています。
  
2016年に公開されて、大ヒットを記録したミュージカル風映画「ラ・ラ・ランド」の「City of Stars」でオスカー&ゴールデングローブ賞を受賞し、


その勢いのまま、Dear Evan Hansen でトニー賞ベストスコア賞を受賞するという快挙!
プロモーションでよく使われるこの「Waving Through a Window」はもちろん、


とにかくDear Evan Hansenの劇中曲は、全てが名曲。アルバム買って、私、相当何回も聴いちゃってます。

 
ご本人が歌っているムービーはこちら!う、うまい。

そして!2017年7月にディズニーがD23 EXPOで正式に発表した、2019年公開予定のガイ・リッチーによる実写版「アラジン」の作曲チームにこの二人もアサインされてます。
 
ジーニー役にウィル・スミスがキャスティングされたことも話題ですよね!公開が楽しみです!
‘Aladdin’: Will Smith Posts First Cast Photo From Set
aladdin_WillSmith

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